Smoky Quartz, Bavenite & Strzegomite
Locality: Strzegom (Striegau), Lower Silesia, Poland
Size: 34mm x 20mm x 19mm
Weight: 11g
商品説明:
透き通ったブラウンが美しいスモーキーのミニポイントに、フジツボのごとくスチェゴマイトが貼り付き、トップからベイブナイトが降り注いだ、スチェゴム産の愛らしいミニ標本です。
<Strzegom - Poland>
この産地のペグマタイトからは煙水晶・黒水晶の内外に伴って様々な種類の鉱物が産出されます。緑簾石(Epitdote)、束沸石(Stilbite)、菱沸石(Chabazite)、バベノ石(Bavenite)、蛍石(Fluorite)、斧石(Axinite)、満礬ざくろ石(spessartine) 、緑泥石(Chlorite)、スチェゴマイト(Strzegomite / FeとAlを多く含んだ黒っぽいクローライト種の現地通称名)、微斜長石(Microcline)、アマゾナイト(Amazonite)、曹長石(Albite)、クリーブランド石(Cleavelandite)、黒雲母(Biotite)、電気石(Tourmaline)、方解石(Calcite)、黄鉄鉱(Pyrite)など定番から珍しいものまで水晶に内包もしくは付随して見られるので視覚的にも魅力が尽きない楽しい産地です。注意深く探すと記載がなくてもこれらのものが微量に含まれていることが多々あると思うので、お手元に届いたら是非探してみてください。
各鉱物の特徴:
<煙水晶(スモーキークォーツ/Smoky Quartz) - SiO2 / Trigonal - >
水晶中のアルミニウム・イオンが放射線に反応することにより、このように茶色又は黒っぽい色になります。この原理を利用した人工着色のものもありますが、いずれも安全性の面で問題はありません。こちらは天然の煙水晶です。光を透過させない程に黒い煙水晶はモリオン(黒水晶/Morion)とも呼ばれています。
<バベノ石(ベイブナイト・バベナイト/Bavenite) - Ca4Be2+xAl2-xSi9O26-x(OH)2+x, (x=0-1) / Orthorhombic - >
花崗岩ペグマタイトや熱水鉱脈、スカルン中に産出される、アルミニウム、ベリリウム、カルシウム等を含んだ斜方晶系の珪酸塩鉱物で、ベリル(緑柱石/Beryl)等のベリリウム鉱物の変質作用で生成されます。長柱状や繊維状、塊状で見られ、色は通常白もしくは透明で、緑やピンク、茶色のものもあるそうです。
<スチェゴマイト(Strzegomite)/緑泥石(クローライト/Chlorite) - A5-6T4Z18 (A = Al, Fe2+, Fe3+, Li, Mg, Mn, or Ni / T = Al, Fe3+, Si, combination / Z = O and/or OH) / Monoclinic - >
10数種ある緑泥石のグループの総称で、種によってマグネシウムや鉄、アルミニウムなどを主成分とします。鉄の含有率に比例して色調が濃くなり黒に近付きます。輝石や角閃石、黒雲母などが変質した石として、火成岩中や熱水鉱床の中にも広く見られます。独立した鉱物名ではありませんが、不特定な緑泥石グループの鉱物のことを単に緑泥石と呼ぶのが通例になっています。スチェゴマイト(Strzegomite)は鉄とアルミニウムを多く含んだ黒っぽいクローライトの現地通称名です。
▲▼ 断片化したポイントの柱面に寄り添うようにして、美しく可憐なスモーキーのポイントが成長しています。
▲▼ 透き通ったブラウンの結晶の柱面に拡がるスチェゴマイトの迫力に凄みを覚えます。トップを刻みながら降り注いだベイブナイトも神々しい輝きです。ライトグリーンの微細なエピドートも素敵なアクセントになっています。