Dravite-Uvite & Sapphire
Locality: Koksha Valley, Khash & Kuran Wa Munjan Districts,
Badakhshan Province, Afghanistan
Size: 74mm x 53mm x 51mm
Weight: 181g

アフガニスタン産ドラバイト−ウバイト&サファイア (Dravite-Uvite & Sapphire / Afghanistan)-photo0

商品説明
 荒々しいドラバイト−ウバイトの大きな結晶に加え、大粒で濃厚なブルーサファイアもフロゴパイト中に贅沢に散りばめられた、アフガニスタン産の標本です。野性味溢れるごちゃ混ぜ感に強く惹き込まれます。
 当産地のブルーグリーンのトルマリンの初出は2009年とのことですが、時を経て2016年の分析によりドラバイトとウバイトの混合結晶であることが判明しました。これは1998年にチェコのMoldanubicumのペグマタイトで発見されて以来の、青いドラバイトであるとのことです。また、雲母の一部又は相当範囲がピンク色になった標本も出回り物議を醸したものの、人口染料の可能性の高いことが判明しました。アルコールで落ちるそうですが、価値を高めようと意図的に染められたか、梱包材の着色料が付着したものと思われます。当店の標本にも肉眼でほとんど気付かない程度にピンク色の混じったものがありますが、ご了承くださいますようお願いいたします。

各鉱物の特徴
<苦土電気石 (ドラバイト/Dravite) - NaMg3Al6(Si6O18)(BO3)3(OH)3OH / Trigonal - >
 淡褐色から暗緑色、または黒色等のガラス光沢から樹脂光沢で、透明から半透明の六角柱状結晶や細針状結晶の脈状集合体として、石灰岩起源の変成岩やペグマタイト中に産出します。マグネシウムの含有率が鉄よりも多い電気石で、マグネシウムが鉄と置換し合って鉄電気石(ショール/Schorl)と固溶体を形成します。鉄電気石よりも褐色味の強い傾向がありますが、中間成分のものは肉眼での区別が困難です。
<灰電気石 (ウバイト/Uvite) - Ca(Mg3)MgAl5(Si6O18)(BO3)3(OH)3(F/OH) / Trigonal - >
 元々スリランカのUvaを原産地とする灰電気石は、2011年にフッ化物イオンと水酸化物イオンの比に応じてフッ素灰電気石(Fluor-uvite / CaMg3(Al5Mg)(Si6O18)(BO3)3(OH)3F)と、灰電気石(Uvite (OH-dominant end-member) / Ca(Mg3)MgAl5(Si6O18)(BO3)3(OH)3(OH))の2種に分類され、これらを端成分とする固溶体系列名としても採用されています。また、苦土電気石(Dravite)や鉄灰電気石(Feruvite / CaFe2+3(Al5Mg)(Si6O18)(BO3)3(OH)3OH)等とも固溶体を形成します。緑色から褐色、黒色、無色の柱面を欠く特徴的な結晶で、主にカルシウムに富むスカルンから産出します。短波紫外線で黄色く蛍光するものもあります。
<鋼玉 (コランダム/Corundum) - Al2O3 / Trigonal - >
 微量のクロムイオンに起因する赤いものはルビー(Ruby)、鉄やチタンによる青を含むそれ以外の色調のものは一括してサファイア(Sapphire)と呼ばれますが、ピンク、イエロー、パパラチャ(Padparadscha)等をサファイアの頭に付けて区別する場合もあります。また、サファイアに比較してルビーの透明で大きな結晶の産出が稀なのは、クロムがコランダムの結晶成長を阻碍するためと考えられています。アルカリ深成岩や花崗岩のペグマタイト、熱水変質岩等のシリカに乏しくアルミナに富んだ岩石中に産出する他、片麻岩の斑状変晶としても多く見られますが、石英が存在する産状においても、石英と隣接することは決してありません。六角板状、樽型の六角柱状の自形結晶を作り、六角柱の伸びの方向に直角に裂開が発達します。内包物により星状の光彩(Asterism)を放つ他、赤色からピンク色のものは長波紫外線で赤く蛍光します。
<金雲母 (フロゴパイト/Phlogopite) - KMg3(Si3Al)O10(OH)2 / Monoclinic - >
 黄色、褐色、赤褐色で、接触交代作用を受けたマグネシウムに富む石灰岩や苦灰岩、超苦鉄質岩中等に産出します。鉄が微量含まれることにより黄褐色となり、マグネシウムを鉄が置換していくと黒色の鉄雲母(Annite / KFe2+3AlSi3O10(OH)2)になります。マグネシウムが鉄やリチウム等に、またカリウムの一部がナトリウムやカルシウムに置換されることが多い他、フッ化物イオンが水酸化物イオンを超えると、フッ素金雲母(Fluorophlogopite / KMg3(Si3Al)O10F2)という別種になります。フッ素の含有量が増えるほど、脱水分解が抑えられ耐熱性を増すため、加工や合成により工業利用もされています。

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▲▼ 各鉱物を無造作にごちゃごちゃに混ぜて、まるで紙屑のようにぎゅっと丸めて凝縮したかのような、ぶっきらぼうで野性味溢れる佇まいが、不思議と気になって惹き込まれてしまう標本です。フロゴパイトのブラウンの部分もいい味を出しています。

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▲▼ ドラバイト−ウバイトの大きな結晶が、歪な形状と色味も相俟って素晴らしい迫力です。

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▲▼ はっきりとした色合いでしっかりと自己主張をするブルーサファイアも、ふんだんに散りばめられています。上画像の結晶のシャープな面は裂開ではなく柱面になるのでしょうか。下画像の底面側にも各結晶がリッチに埋め込まれています。

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▲▼ 濃厚な色合いが実に印象的で目に残ります。具沢山の爆弾おにぎりのような雑然としたミックス感と凝縮感が癖になる逸品です。細部までずっと見ていられる楽しい標本です。

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※下記事項を予めご了承の上お買い求めいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
・商品のサイズをよくご確認の上お買い求めください。なお、測定部分や測定方法により記載のサイズと若干の誤差の生じる場合がございます。
・画像中のミネラルタックやアクリルベースは商品に付属されません。
・商品画像につきましては、実物の色彩や質感の再現に努め、特殊な環境下で撮影した上で処理を加えております。また、お使いのデバイスおよびモニターの設定、環境等によっても色合いが異なって映し出されます。
・商品が傷付かないよう梱包には細心の注意を払わせていただいておりますが、天然鉱物の繊細で脆い特質上、輸送中のわずかな衝撃や揺れによって微細な結晶や粉末状の結晶の乖離が起こる場合がございます。商品の主要な部位以外の損傷による交換・返品はお受けできない場合がございます。


アフガニスタン産ドラバイト−ウバイト&サファイア (Dravite-Uvite & Sapphire / Afghanistan)

afg-04

5,400円(税込)

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